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うめももね

Author:うめももね
お久しぶりです……!
冬コミお疲れ様でした。2月のラブレ東京申し込みいたしました(・△・)ゞ
またしてもげんこー、頑張ります!!

それからリンク切れとかありましたら、拍手とかでいいので、お気軽にお知らせいただけたら嬉しいです!!
ぽかミスとか、やらかしますので!!!(><。)

PS:サイトの背景戻しました。そしたらやっぱり応援バナーハミました(・△・)ゞ

あ、Twitterだいぶ前にはじめてます。多忙に流されてあまり呟いていませんが、F/Rお気軽にどうぞノシ

意外とひたすら、しつこい感じで御曹司ズ萌えです。

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うたの☆プリンスさまっ♪Debut 聖川真斗(CV.鈴村健一)

こんな時間にこんばんは。
9連休があと3日だなんて信じたくない!

そんなわけで、冬コミ無配本をUPしに参りました。
こちらのコピー本は、冬コミ新刊【帝都雪狐恋奇譚】の後日談です。
んもー、多大なるネタバレを含みます。
というか、本当にネタバレしかありません。

書店組、あるいは通販組の皆様は、本編をご覧になってからお読みください。
むしろイベント当日、購入していただいたのにコピ本がなくなってました! という方、
ぜひお読みくださいませ。

それから通販、開始しています。よろしければすぐ↓の記事にあると思いますので、
ご利用くださいませ。
通販は、サイト(銀行振込)とBOOTH(クレカ決済)を用意してあります。
ご都合のよろしい方をご利用ください。
あ、でもBOOTHには冬コミセットを用意していませんのでご了承くださいませ。



タイトル 「お耳さまと愛執の雪どけ」
無料配布本/A5/16P/全年齢/(安定の)御曹司×跡取り

ロゴ

※↑のイラストをクリックすると本文に飛びます。
※ピクシブで読む方はこちらからどぞぅ!

■諸注意■
・C85で配布終了した無配本です。
・「帝都雪狐恋奇譚」の後日談です。
・ネタバレ多大に含みます。
・エロはありません。……がなんとなくそんな雰囲気みたいなのはあるかも。

そして、最近は更新も滞りがちだったのに、拍手くださる方、ありがとうございました!
また、いつも更新するとぽちぽちして行ってくださる方もありがとうございます!

ぽちりとしていただけると、よし! 次もがんばっちゃうぞ!!という気持ちになります。
本当にありがとうございます。
もしまた気に入っていただけたら、ぽちぽちしていただければ嬉しいです^^

コピ本表紙UP用
↑クリックすると大きなサイズになります。

Cover Illustration:甲羅まる さま
novel:うめももね




【タイトル】帝都雪狐恋奇譚 後日談 お耳さまと愛執の雪どけ





 うららかな陽射しの中、作務衣に身を包んだ神宮寺レンは、紐でくくった何冊もの本を勝手口の外に置いて一つ息を吐く。
「いい天気だね」
 目を細めてそう呟くと、まるで同意するかのようにピーヒョロロロローとどこかで鳶が鳴いた。

 レンが例の件で退院をしてから、早一カ月――。

 季節はすでに春に移り変わり、桃花が薄く色づいている。
 死んだことにされたレンは海軍省から除名され、回復を待って京都に行くことになっていた。陰陽道の専門家である土御門家で、狐の妖力の治療と研究をされるのだ。
 しかし、レンは簡単に復調しなかった。
 だから現在は帝都西に位置する山のふもとのちいさな屋敷で真斗と二人、和やかな時間を過ごしている。

 けれど、それも後もう少しの間――。
 先日医師の許可が下りついに十日後、京都に発つことになった。
 ゆえにこうして、わずかな期間過ごした屋敷の片づけをしている次第である。


「……神宮寺!」
 不意に家の中から、真斗の慌てた声が届いた。
 レンは呼ばれた方に身体を向け、勝手口をくぐる。
「こっちだよ、聖川」
 声をかけると、真斗はやけに青い顔をして廊下の奥から出てきた。そしてレンの姿を見るなり、あからさまに安堵したような表情を浮かべる。
「ここにいたのか……」
「ごめん、本をまとめて外に出してた」
「突然、姿を消すな」
 真斗の言葉にレンは、ちいさく頷いて肩を竦める。
「そんなに心配しなくても、どこにも行きやしないよ」
「勝手に腹に刀を突き差した男の言葉など信じない」
 レンは真斗の言葉に息を吐いてから、手を伸ばして腕の中へと閉じ込めた。
 すると安堵したように息を吐き、真斗がその背中に腕を回して抱きつく。
「ともかく、お前は部屋にいてくれ。後は俺がやるから」
「わかった、わかった」
 真斗の言葉に、レンが諦めたように両手を挙げる。
 入れ替わるようにして外に出て行った真斗の背中を眺めるようにして、レンは柱に寄りかかった。

(とはいえ、オレも人のこと言えないんだけどね)

 外に出た途端、真斗は近くの村に住む通行人に声をかけられている。
 真斗といえば、ここ最近は自らに取り憑いていた狐に脅かされることがなくなったのか、全体的に雰囲気が柔らかくなった。
 もともとの気品に加え、二年間狐に身を差し出していただけあって、どこか浮世離れした美しさ――……。
「真斗のことは信じてるけど……あの様子じゃ誰がたらされてもおかしくないしね」
 今だって柔らかな日差しが真斗の髪に反射してきらきらと光っている。
 会話をしながら所々笑みを浮かべる横顔は、まるで透き通る水のように清廉だ。
 狐の呪縛も解けて真斗の世界も広がった。だからこそ、誰かが連れ去ってしまうのではないかとレンも気が気ではない。
 でも、同時にレンは言いようのない優越感のようなものも感じていた。


**


 夜になれば、真斗はレンの腕の中で違う顔を見せる。
(あれが――……)
 真斗の蕩けた表情と潤んだ瞳、縋るように回された腕の強さ。
 それらを思い返すだけで、レンの中にぞわぞわとした熱が生まれ、下肢に熱が集まってきた。
(あんな風に、オレの下では……)
 しまった、と思った時にはもう遅い。
「!」
 不意にもぞもぞ、と前頭部がむず痒くなる。
「やば……、真斗!」
 レンは勝手口を僅かに開けて、外に立つ真斗に声をかけた。
 すでに会話を終えて片付けに取り掛かっていた真斗が、レンの声に振り返り、顔を見るなりぎょっとする。
「なんだ、神宮……。っ!」 
「ごめん――」

 レンの前頭部に生えたのは、狐の耳――。

 それは真斗に憑いていた雪狐をレンが退治する際、一時的に身体に取り憑かせたことによる後遺症だ。
「おまえ、また!」
 これはレンが驚いたり、心を乱したり、欲情した時に出る症状なのだ。
「お前見てたらつい……」
「さっきもしただろう。何故我慢が効かない」
 真斗はそれを見て、ちいさく息を吐く。
 こうなったらもう抱いた欲は発散するしかない。そしてその相手をするのは真斗なのだ。
「日常的な心の乱れはなんとかなっても、真斗を愛しいと思う気持ちは制御できないよ」
「だからと言って、ところ構わずこれでは……」
 困ったように真斗がレンの耳に手を伸ばして、もてあそびつつ呟いた。
 もふもふ、と触れるたびに耳がぴくぴくと震える。
「なに? じゃあだめ? もう相手してくれないの?」
 耳元に囁くように吹き込まれて、真斗の腰がびくりと戦慄いた。その腰をレンは密着させるように抱き寄せる。
「っ!」
 密着したレンの下肢からその昂ぶりが感じられて、真斗は頬を染めた。
「なあ、真斗」
 引き寄せられたまま、レンの顔が近づいてくる。
「だめだ、こんなところじゃ……、ん」
 あっという間に真斗はレンに唇を塞がれていた。
「レ、ちょ……ま、んぅ!」
 視界の端では、狐の尻尾が値踏みするように揺れている。
「ここがだめなら、奥に行くから。……ね、お願い」
「ば、馬鹿ッ……まだそこ、触るな……っ」
 狐の妖力による発情は一度起きてしまえば、出すまでは収まらない。
 その妖力の強さを真斗は身をもって知っている。なぜなら、この狐はもともと真斗に憑いていたのだった。
 レンはすでに、真斗の股間に手を突っ込んでいる。
 真斗が腰を捩り、なんとかレンを引き離そうとしていた、その時だった――。


**


「おい、おまえら」
 不意にすぐ側から、男の声が聞こえた。
 びくり! と真斗の身体が震えて慌ててレンから身を離す。
 同時に前をはだけたシャツをかき集めるようにして胸の前で握りしめた。
 その仕草にレンが、自らの背中で真斗を隠すようにして振り返る。
「勝手口開けたらすぐ見えるようなところで、なにしてんだ」
 そこに立っていたのは――。
「リューヤさん」
 海軍時代、レンが目をかけてもらい、最後まで世話になった上官。
 日向龍也がシャツにスラックス、黒いケース持参という姿で立っていた。


**




 日向の登場によって、勝手口での行為は中断となった。
 レンの頭には耳が生えたまま、場所を移動して現在は居間のちゃぶ台を三人で囲んでいる。
 気を取り直した真斗がお茶を出しながら日向に問いかけた。
「それにしても、どうしてこんなところまで?」
「ん、ちょっと渡すものがあってな。――ほらよ、神宮寺」
「……、!」
 そう言って日向がちゃぶ台の上に置いたのは大きくて四角く、黒い革張りの箱だった。
 触れなくなってだいぶ久しいそれに、レンが懐かしそうに目を細める。
「……これは?」
 茶を出し終えた真斗が、二人の会話の邪魔にならない辺りで、レンに問いかけた。
「オレの楽器」
 ひょいと持ち上げると、愛しそうに一撫でしてちゃぶ台からおろす。
 それを興味深そうに眺めていた真斗に、レンは軽く説明をした。
「軍では一応、楽隊に入っていてね。これはその時使っていた」
 自らの傍らに置いたケースを撫でながら、レンが告げる。
「こいつ、軍人には向いていなかったけど、音楽の才能はあったみたいでな。結構うまかったんだよ。形見分けで欲しいってやつも多かったが……」
 大事にしていたし、これだけは届けておこうと思ってな。そう言って、日向が目を細めた。
「ありがとう、リューヤさん」
「礼には及ばねえよ」
 神妙に頭を下げるレンに、日向はゆるりと首を横に振る。
「他にもいろいろあったが、それは俺の立ち合いで処分して適当に形見分けしておいたからな」
「うん」
 助かるよ、とレンが前頭部についた耳を揺らしながら、手元の茶を飲み干した。
「まあ、死んだことになったのは誤算だが、良かったじゃねえか」
 前よりよっぽどいい顔してるぜ、と日向が笑う。その言葉に、ひっそりと真斗が唇を噛みしめた。
「まあ、そう……かもね」
 日向の言葉に、レンが緩く視線を伏せて頷き返した。
 ふと考えてみると、レンは最低限の整理整頓はしてきてあるが、所定の物入れや官舎の生活用品の片づけをした覚えがない。
 おそらくはこの面倒見のいい元上司がすべて手配してくれたのだろう。
「なにからなにまで、世話になった」
「それはいいってことよ。そのあとの追悼会でのいたたまれなさに比べたらな」
 日向が言葉をぴたりととめた。
「?」
 その様子にレンも青い瞳を瞬かせて見返す。
「……つい先日、神宮寺大佐の大追悼会が執り行われたんだ」
「そんなの、誰がやろうって言い出したの……」
 レンは微妙な面持ちで、視線を逸らす。
 実際まだ生きているのに、死んだ扱いをされるのはどうも居心地が悪い。
「あのオッサンに決まってるだろ、そんな権限持ってるのは……」
 吐き捨てるように告げる日向に、レンも心当たりの人物を思い返して苦笑した。
「俺は事情を知っているが、本気で男泣きする奴もいてね」
 日向の言葉に、レンの隣に座る真斗がぎくりと体を強張らせた。
 苦しそうに瞳を伏せ、細く深く息を吐く。けれど、日向はそれに気づく様子もなく、話を続けてゆく。
「俺は笑わないように俯くしかないから、黙って下向いてたら今度はあちこちから慰められてなあ」
 あれは本当にいたたまれなかった、と日向が告げるのにレンも気まずそうに視線を流した。
「だと言うのに、お前ときたら耳生やして恋人とよろしくやりやがって」
「まあ、その。それは……悪かったよ」
 苦笑を浮かべたままレンが肩を竦める。
「ところでお前のその耳は、一応軍では極秘の機密事項なんだが。そんなに毎回出てるもんなのか?」
「意外と頻繁だね?」
 ぴょこぴょこ、とレンの耳が小刻みに揺れる。
「京都に行くんだろう? 道中気をつけろよ」
「……ん、自信があるわけじゃないけど、なんとかするよ」
「あんま聖川に迷惑かけんじゃねーぞ」
「……いえ、俺は」
 突然名前を呼ばれ、真斗がゆるりと首を振る。
「元はと言えば、俺のせいで……」
「オレが好きでしたんだから、いいんだよ。そんな顔しない」
「だが……」
 レンの声音とは裏腹に、言葉を濁す真斗の顔が曇ってゆく。
「本当はお前を京都に連れてゆきたくはないのだ……」
 その様子に、日向が首を傾げてみせた。
「おい、なんかあるのか?」
 面倒見のいい兄貴分は、眉を顰めて問いかける。
「あー、なんていうか……」
 そこで、レンは、歯切れ悪そうに言い出した。
「……一度挨拶に行ったんだけど、あっちで人体実験めいたことされてね……」
 一抹の不安が残るような物言いに、今度は日向が苦笑した。
 どうも狐憑きは貴重なサンプルなのだという。
 不安があるのかレンの前頭部にある耳が、ぺたりと伏せられている。
「でも、土御門にはイッチーもいるし。なんとかなるかな、と思って」
 レンの唇から飛び出した名前を聞いて、日向の脳裏に狩衣姿の線の細い男が甦った。
「そうだな。なるようにしかならねえだろうし……でも、人の道を外れているようなら、連絡しろ」
 オッサンに相談してやるよ、軽々と続けた日向の言葉にレンはわかった、と軽く頷いた。
「さて、顔も見れたし帰るか」
 別れは唐突だった。
 言いながら立ち上がった日向に、レンも腰を上げる。
「あ、そこまでご一緒します」
「いらねえよ。それよりこいつのこと、頼んだぞ……神宮寺、達者でな」
「ありがとう。でも見送るくらいさせてよ」
 笑いながら言葉を返すも、日向はひらひらと手を横に振った。
「いいよ、続きでもしとけ。あと、その別嬪にあんま無体するなよ」
 いつも見せていた上官とは違う、兄貴の顔で日向がニヤリを笑う。
「……まあ、約束はできないけどね」

**
 
 陽の傾き始めた往来を、日向がまっすぐな背中を向けて帰ってゆく。
 その姿を窓越しに見送りながら、真斗がちいさく息を吐いた。
「気持ちの良い、上官殿だな」
「ああ。あの人、面倒見が良くてね」
 過去を思い出すように笑むレンを、真斗は息を詰めて見返した。
「それは……違うと思うぞ、神宮寺」
「え?」
 厳かとも思えるような声色で言う真斗に、レンが瞬いてその白い顔を見つめる。
「お前だから、だ」
 睫毛を震わせて、真斗が視線を落とした。
「おまえは、ちゃんと皆から愛されている」
 そう言うと、真斗はちいさく唇を噛んだ。
 その表情に浮かんでいるのは、恐らく悔恨……レンは緩く首を横に振る。
「……どうかな、オレは軍では浮いていた。毛色が違うから珍しかっただけだよ」
 思っていることをそのまま告げると、真斗はレンを否定するように頭を振って見せた。
「そんなことはない! お前にはお前の世界や未来が、ちゃんとあったんだ。なのに俺のせいで……」
 言葉に詰まり、最後まで言うことができない。真斗は後悔するように深く俯いた。
「向いてないって言ってたろ。オレが勝手に腹に刀を刺したんだし、お前はなにも悪くない」
「だが、しかし……」
「……」
 隣に座る真斗に手を伸ばすと、レンはその腕の中に閉じ込める。
 素直に身を委ねる真斗の髪の匂いを嗅ぎながら、言い聞かせるようにレンが告げた。
 けれど、自らの思考に捕らわれた真斗には届かない。
「……そんなことよりもさ」
 歯がゆい思いを抱えながら、レンは口調を変えてそのまま真斗をちゃぶ台に押し倒した。
 かたん、ころころ……と僅かな音を立てて、畳に空の湯のみが転がってゆく。
「さっきの続き、だめ?」
 ゆらんとレンの尻尾が大きく揺れて、押し倒した真斗の胸元に手を這わす。
「あ、ばか……ッ」
 真面目な話をしていたのに、と睨む真斗の服の上から胸の突起を摘まみ上げた。
「……っ!」
「オレの狐は、お前じゃないと鎮まらないし」
 レンの胸を押し返し抵抗しようとするそれも気にせず、脇腹から腰のラインを撫で上げる。
 レンの前頭部に生えた狐耳がぴんと立てられ、尻尾は誇示するようにゆらゆらと揺られていた。
 それはさながら獲物を見つけ、これから狩りを楽しむ狐のようだ。
 同時にレンの瞳は細められた一分の隙も見逃さないほどの獰猛さを秘めていた。 
 そうして真斗の大腿の付け根に指を這わすと、焦らすように滑らせる。
「……は、っぅ」
 今度こそ邪魔するものはいない。
 レンの的確な愛撫に真斗の息も上がり始めていた。
「最初はいろいろあるだけろうけど、京都で聖川家の再興もするんだろ?」
 レンの言葉にこくりと真斗が頷く。
 シャツのボタンはすべて外され、白い肌が晒される。そこにはいくつもレンに愛された紅い痕が散らされていた。
「手伝わせてよ」
 そうして気づけばレンの手はスラックスにかかっている。
「……っ、」
 するりとみかんを剥くように簡単に下衣を脱がされてしまう。
 外気が肌に触れ、真斗は物欲しげに腰を揺らした。
 不意にレンが真斗の顔を覗き込む。
「もう、お前を置いて行ったりしないから」
 視界に映り込んだうつくしい青い瞳が、いつになく真摯に真斗を見つめている。
「神宮、寺……」
 その言葉の本気を感じ取り、思わず真斗の息が止まる。身じろいだ真斗の首もとで、琥珀がちいさく揺らめいた。
「オレがね、お前と一緒に生きていきたいんだよ」
 レンはその黄色い石を手に取ると、そっと唇を寄せる。そのレンの仕草と言葉に、真斗の瞳が見開かれた。
 同時に、じわりと胸の中に暖かいものが染み出してゆく。
「……俺も、同じだ」
 真斗はレンに微笑みを向けながら、掠れる声でそう返すと目の前にある大きな背中に、腕を回した。

 爛々と妖しく光るレンの瞳にまるでその身を差し出すように預けると、二つの影はゆっくりと一つに重なったのだった。


**






 その後。

 没落していた聖川家では見目麗しい後継者が立ち、目覚ましい勢いで復興を遂げた。

 その後継者の隣には、常に青い目の美丈夫がひっそりと寄り添っていたという。
 しかし聖川家の立場が盤石なものとなり、これからという所でその後継者は妹夫婦に跡目を譲る。
 それ以降、歴史上に名前が出ることはなかった。
 



 同時に、土御門家の文献には――。

 アヤカシが出るとおぼしき場所には、時折藍髪の美青年と狐耳を生やした美丈夫が出没し、密やかに事件を解決したという記録がぽつりぽつりと残りはじめる。
 二人は年を取ることなくいつまでも若々しい姿であり、アヤカシの類であると思われるが、当家は手出しを禁ずる……と記載されている。

 ただ、その文献にそう書いてあるのみで、二人の存在についての真偽は定かではない――。

【了】
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